2022/02/12 06:48

二十年ほど前、バンギャを拗らせていた頃、

合コンに行っていた時期がある。

合コンが社内での流行りだった。

あまり気乗りしなかったが、

ノリノリの状態で参加していた。


その日はリ◯クルートの社員が相手だった。

幹事に「でかしたぞ!」という思いだった。

ワックワクで当日を迎えた。


おしゃれな飲み屋の、完全個室。

相手は少し遅れてきた。

が、悪びれる様子もなく、なぜかドヤ顔。

「仕事が忙しくてさぁ〜」

とか言ってた。


中に、背は高くないがイケメンで

好みの男性がいた。

多分、私の目はハートになっていただろう。

なるべく気に入ってもらえるよう、

言動には注意した。


すると、予想外のことが起きた。

若干浮き気味でポッチャリの自覚があったが、

なんと相手は私を集中攻撃してきた。

「そこのデブ」と言わんばかりに。

挙句の果てに、ドリンクや料理の注文を

全て私にやらせた。

それしか話しかけられなかった。


悔しいが、何も言い返せなかった。

しかし、初対面で人をけなすのは

人間としてどうか。

私はしがない派遣社員だ。

けれど、社員と同じ仕事をしてるし、

自分の仕事に誇りも持っていた。

単に一流企業で少しばかり顔がいいと

いうだけで、そんな態度をとっていいのか?

ヤケになって飲みまくったのを覚えている。


さて解散という時に、その人が慌て始めた。

どうやらコンタクトレンズを無くしたらしい。

ハードレンズで作ったばかりの物らしい。

中途半端に金を持っているせいか、

そこそこいいレンズを買ったばかりだったそうだ。


全員で探したが、見つからない。

私は捜索に参加しなかった。

踏んで割ったら何を言われるかわからないし。

そこに店員が来た。

「閉店の時間ですので、出てください」

私ガッツポーズ。

きっと神様が、人を貶した罰を与えてくれたのだ。

ありがとう、合コンの神様!

スッキリした気持ちで、帰路に着いた。


それ以降、合コンには一度も行っていない。

リク○ルート社には、足を向けて寝ている。