2022/02/21 19:28
日本で最初のCDは、大瀧詠一さんの
「A LONG VACATION」である。
大瀧さんは、レコードが廃れていくのを
憂いていたらしく、奇しくも自身が
日本のCD第一号になるとは
思っても見なかっただろう。
それまでは好きなアーティストの
レコードの発売には、前日までに予約しておいた。
当日は大きなジャケットを抱えて
ワクワクしながら帰っていた。
レコード店の予約特典なんかも楽しみだった。
ポスターやグッズをもらえた。
多分実家には、チェッカーズのバッヂがまたある。
それがCDになり、大きなアーティスト写真を
見ることもなくなり、店のスペースの関係か
わからないが、販売日前には店頭に並んでおり
予約することもなくなった。
ジャケットもマジマジと眺めたり
ディスプレイすることも無くなった。
唯一販売日当日のレコードに
勝ることがあるとすれば、
帰り道で歌詞カードなどを読むのに
大袈裟にならないことだ。
LPレコードなら簡単に歌詞カードを
見ることは出来なかった。
CDってなんか味気ないな…と思っていた。
それが今、配信とやらで、
もう目に見える物品ではなくなった。
味気ないにも程がある。
ただ、聴きたい曲がすぐ手に入るメリットはある。
基本CDを買う派だが、たまにネット上で
済ませてしまうこともある、
音楽をネットで配信するにあたり、
変わったことがあるそうだ。
それは「曲のイントロが短くなったこと」で、
サブスクで客を離さないためらしい。
平均20秒あったイントロが、
今や5秒になった。
サブスクだと5秒程度で25%離脱、
30秒で34%が離脱する。
歌い出しが肝心なのだ。
最近流行っている曲を思い出して欲しい。
もはやイントロがない場合も多い。
藤井風、YOASOBI、米津玄師…。
歌い出してから楽曲が始まるパターンもある。
大瀧詠一さんが突如この世を去ってしまい、
意見は聞けないが、存命なら是非
サブスクのイントロ問題について、
聞きたかった。
合掌。