2022/03/01 10:29

お付き合いをした方の名前を呼ぶことが

できない話は前に書いた。

それが原因でお別れすることもある。


唯一、呼べる名前があった。

「けんちゃん」

である。

これは好きな俳優の名前で、

実際に会うこともあったため、

本人にきちんと「けんちゃん」と

いうことが出来たし、

本人がいない時に他の人に説明する時になど、

「けんちゃんが…」と、

自然に口をついて出た。


そこで、神様に

「けんちゃんをください」

とお願いしてみた。

無信心者なので、適当な神様に祈ってみた。

すると「第一けんちゃん」が現れた。


「第一けんちゃん」は、結婚詐欺師であった。

これも既に書いたので、割愛する。


続いて「第二けんちゃん」が現れた。

年下の、可愛い感じの彼だった。

ただ、家がダサい。

詳しく書くと、一発で身バレするくらい

強烈にダサい家だった。

付き合うことなく終わった。


諦めかけたその時、

「第三けんちゃん」が登場した。

このけんちゃんとは気が合ったが、

とにかく忙しい人で、

なかなか会えない。

会っても15分くらいしか一緒に過ごせなかった。

この方とも結局お付き合いをすることはなかった。


それから二年経つ。

新たなけんちゃんは現れない。

そろそろ苗字が「けんちゃん」とか、

変化球が欲しいが、

研ナオコちゃんしか思い浮かばない

気だるい朝であった。