原因は覚えていないのだが、

何かショックなことがあったように思う。

とにかく地元から逃げたくて、

北へと向かった。

青森か北海道の北の冬。

とても寒い日に、

海岸から海へと、足を運ばせる。

本気で死ぬつもりだった。

どんどん歩を進め、

胸の辺りまで海水に浸かった。

ふと後ろを向くと、

年老いた両親が海の中まで追ってきていて、

必死に止めようとする。

離せと叫んだところで目が覚めた。

この夢は、二度ほど見ているが、

起きた時に夢が実際あったことが、

毎回わからなくなる。

同じような夢がもう一つある。

これも原因がはっきりしないのだが、

どういう経緯か人を殺めてしまい、

亡骸を床下に埋めて隠蔽し、

逃げ暮らす夢。

とても後味が悪い夢で、

前に書いた

「素敵デザイナーズマンション」

で、繰り返し見た。

何回も見ているうち、

普段の私が忘れているだけで、

自分は人殺しで逃げてるんじゃないかと、

自分を疑ったりした。

夢は現実世界とのバランスを取るために

見ると言われている。

いつか夢を録画出来る機械ができたら、

面白いに違いない。